「遺言書を作りたいけれど、全文を手書きするのは大変」。そんな方に関係する法律が、2026年6月に成立しました。電子データなどを利用して作成し、法務局で保管する「保管証書遺言」という新しい方式を設けるものです。

ただし、法律が成立したことと、新しい方式を今すぐ利用できることは別です。保管証書遺言の開始日は、公布日である2026年6月24日から3年以内に、政令で定められます。2026年9月時点では、まだ利用開始前です。パソコンやスマートフォンで文章を作成し、保存しただけで有効な遺言になるわけではありません。

沖縄では、親は県内に住み、子どもは県外や海外で暮らしているというご家庭も少なくありません。離れて暮らす家族へ財産や希望をどう伝えるか、元気なうちに考えておくことは大切です。一方、遺言の方式や内容を間違えると、思いを残したつもりでも実現できない可能性があります。

新制度の開始を待つ間にも、現在利用できる方法があります。法律で定められた方式で自筆証書遺言を作り、法務局の保管制度を利用する方法や、公証人に公正証書遺言を作成してもらう方法です。どちらが合うかは、財産の内容、家族関係、ご本人の体調や希望によって変わります。

まずは、不動産や預貯金などの財産、誰に何を引き継いでほしいか、家族に伝えておきたいことを書き出してみましょう。遺言として有効か、内容に無理がないかについては、作成前に専門家へ確認すると安心です。